関西国際空港JAL・ANA国内線「ラウンジKANSAI」

羽田空港や伊丹空港など、航空会社の拠点となる空港には航空会社が運営するラウンジがあります。

JALであれば「ダイヤモンド・プレミアラウンジ」と「サクララウンジ」、ANAであれば「ANA SUITE LOUNGE」と「ANA LOUNGE」、これらが航空会社が運営するラウンジです。

関西国際空港の国内線には、もともとJALの「サクララウンジ」とANAの「ANA LOUNGE」がありましたが、世相による搭乗客減により、ともに営業をとりやめていました。

その間に関西国際空港のリノベーション工事が進み、2022年10月26日に今までの「サクララウンジ」と「ANA LOUNGE」を閉鎖し、JAL・ANA共用のラウンジとして新しくオープンしたのが「ラウンジKANSAI」です。

「ラウンジKANSAI」の場所

「ラウンジKANSAI」はリノベーションにより第1ターミナル南端に移設された国内線保安検査場を通り、動く歩道を2つ乗り継いだ先にある飲食エリア内のエスカレーターで3階へ上がったところです。

▲第1ターミナルの一番南側に移設された国内線の保安検査場
▲第1ターミナルの一番南側に移設された国内線の保安検査場
▲保安検査場を抜けて右に曲がると動く歩道付きの長い通路がある
▲保安検査場を抜けて右に曲がると動く歩道付きの長い通路がある
▲動く歩道は2本乗り継ぐ
▲動く歩道は2本乗り継ぐ
▲ようやく商業エリアに到着。ここまで保安検査場から5分ほど。
▲ようやく商業エリアに到着。ここまで保安検査場から5分ほど。
▲真ん中にあるカフェの右側にエレベーター、その奥にエスカレーターがある。
▲真ん中にあるカフェの右側にエレベーター、その奥にエスカレーターがある。
▲「ラウンジKANSAI」へはエスカレーターで3階へ
▲「ラウンジKANSAI」へはエスカレーターで3階へ
▲エスカレーターを上がって右へUターンするとようやくエントランス
▲エスカレーターを上がって右へUターンするとようやくエントランス

保安検査場を通過した後にあるので、当日飛行機に乗る人しか利用できません。

搭乗口は比較的近いですが、保安検査場からは以前と比べてだいぶ遠くなったので、時間に余裕をもって利用しましょう。

「ラウンジKANSAI」に入るための条件

「ラウンジKANSAI」は、JAL便・ANA便に搭乗するすべての人が利用できるわけではありません。

以下の条件のいずれかを満たしている必要があります。

▲ラウンジへ上がるエスカレーター前に掲示されている利用条件
▲ラウンジへ上がるエスカレーター前に掲示されている利用条件

JAL便で出発時に利用できる条件

  • JAL国内線ファーストクラス利用者(当日中の乗り継ぎ利用も含む)
  • JAL国際線ファーストクラス・ビジネスクラス利用者(翌日午前6時までの乗り継ぎ利用も含む)
  • JALの上級会員「JMBダイヤモンド」「JGCプレミア」「JMBサファイア」「JALグローバルクラブ」会員
  • JALの上級会員「JMBクリスタル」(※ラウンジクーポンが必要)
  • ワンワールドエリートステイタスの「エメラルド」「サファイア」会員
  • 「JGC Five Star」会員(国際線通算搭乗マイル100万マイルまたは国内線搭乗回数1,250回・家族同行人数制限なし)
  • ラウンジクーポン所持者

「JMBクリスタル」「JGC Five Star」ラウンジクーポン所持者以外はいずれも1名までの同行者とともに入場できますよ。

ANA便で出発時に利用できる条件

  • ANAの上級会員「ダイヤモンドサービス」「プラチナサービス」「ブロンズサービス(条件あり)」「スーパーフライヤーズ会員」
  • ANAミリオンマイラープログラムの「Lounge Access Card」所持者
  • ANA国内線「プレミアムクラス」利用者
  • ANAカードプレミアム所持者
  • 「スターアライアンスゴールド」メンバー
  • 「ANA SUITE LOUNGE」ご利用券所持者

いずれも1名までの同行者とともに入場できますが、会員・メンバーと同一便搭乗時のみ利用が可能です。

なお「ブロンズサービス」メンバーが利用する場合、本人利用は1,000マイルかアップグレードポイント2ポイントが。
同行者が居る場合は1名につきアップグレードポイントが2ポイント必要です。

このような条件があるため、一般的なゴールドカード以上のクレジットカードがあったとしても「ラウンジKANSAI」に入れるわけではありません。

逆に言えば、ゴールドカードがなくても条件さえ満たしていれば「ラウンジKANSAI」が使えます。

料金という概念もなく、条件さえ満たしていれば無料で入れますよ。

ラウンジの入室方法

「ラウンジKANSAI」の受付は、ほぼカードラウンジの受付と同じです。

入室する際は保安検査場で利用したQRコードを受付の読み取り機にかざせばOKです。JALとANAで読み取り機が違うので、間違えないようにしましょう。

ラウンジの様子

ラウンジ内はさまざまなタイプの席と設備が用意されています。

▲「ラウンジKANSAI」のフロアマップ
▲「ラウンジKANSAI」のフロアマップ

入口近くには車椅子用も含めて3つの電話ブースがあり、車椅子用のブースの横には複合機が設置されています。

▲通常タイプの電話ブース。
▲通常タイプの電話ブース。
▲向かい側にある車いす用の電話ブースと複合機
▲向かい側にある車いす用の電話ブースと複合機

メインとなるフロアは入口近くはコンセントのない、1人席と4名がけのテーブル席になっています。

▲「ラウンジKANSAI」全景。手前の席にはコンセントはない。
▲「ラウンジKANSAI」全景。手前の席にはコンセントはない。
▲エントランス近く窓側の一人席。奥のパーテーションは個室のRoom B。
▲エントランス近く窓側の一人席。奥のパーテーションは個室のRoom B。
▲4名がけのテーブル席もある
▲4名がけのテーブル席もある

パーテーションで気が付きませんでしたが、Room AとRoom Bの個室もあるようです。

4名がけテーブル席の奥は、コンセントとUSB-A端子が付いたソファ席とテーブル席となっています。

駐機場が見渡せる窓際にもテーブル席がありますよ。

▲ソファ席から奥はすべてコンセントとUSB-A端子付きの座席
▲ソファ席から奥はすべてコンセントとUSB-A端子付きの座席
▲ソファ席のコンセントとUSB-A端子
▲ソファ席のコンセントとUSB-A端子
▲東大阪産の荷物置きがあるテーブル席
▲東大阪産の荷物置きがあるテーブル席
▲テーブル席のコンセントとUSB-A端子
▲テーブル席のコンセントとUSB-A端子
▲窓際のテーブル席からは駐機場が見渡せる
▲窓際のテーブル席からは駐機場が見渡せる
▲窓際テーブル席のコンセントとUSB-A端子は、卓上に2席に1席の割合で付いている。
▲窓際テーブル席のコンセントとUSB-A端子は、卓上に2席に1席の割合で付いている。

ドリンクコーナーの様子

ラウンジに入って左側、電話ブースの先にドリンクコーナーがあります。

▲ドリンクコーナー
▲ドリンクコーナー

アルコールはビール(キリン「一番搾り」と「ハイネケン」)のサーバーとジョニーウォーカーのレッドラベルがありました。

▲ビールサーバーは「一番搾り」と「ハイネケン」。ウイスキーは「ジョニーウォーカー」のレッドラベル。
▲ビールサーバーは「一番搾り」と「ハイネケン」。ウイスキーは「ジョニーウォーカー」のレッドラベル。

ソフトドリンクは以下のとおりです。

  • コーヒー(アメリカン)
  • アイスコーヒー
  • 紅茶
  • 緑茶
  • カフェラテ(ホット・アイス)
  • ココア(ホット・アイス)
  • コーラ
  • カルピス・カルピスソーダ
  • 緑茶
  • ジンジャーエール
  • ミニッツメイド(ピーチ・レモン・野菜)
▲ソフトドリンクサーバーのメニュー一覧
▲ソフトドリンクサーバーのメニュー一覧

残念ながらおつまみの無料提供はありませんが、持ち込みでの飲食が可能です。

▲制限エリア内にある「ぼてじゅう」でテイクアウトした「ねぎモダン」を持ち込み。
▲制限エリア内にある「ぼてじゅう」でテイクアウトした「ねぎモダン」を持ち込み。

ラウンジ内のサービス

ラウンジを入ったところに出発案内があります。ただし座っている席からは見えないのと、字がとても小さい…。

搭乗のアナウンスもないので、乗り遅れないように気をつけましょう。

▲ラウンジ入ったところにある「搭乗案内」。この1台だけでラウンジ側からは見えない。
▲ラウンジ入ったところにある「搭乗案内」。この1台だけでラウンジ側からは見えない。

Wi-Fiはラウンジ専用のものはなく、関西空港のフリーWi-Fiを利用することになります。

暗号化されていないので、大事なやりとりを行うさいはVPNや自分のWi-Fiルーターなどを使いましょう。

受付の裏には先に紹介した電話ブースとFAXとコピーができる複合機が、トイレと授乳室はラウンジの奥に設置されています。ただし、座席数に対して少なめなので、混雑時は注意が必要です。

▲ラウンジ奥にあるトイレとオムツ替えなどができる授乳室への通路
▲ラウンジ奥にあるトイレとオムツ替えなどができる授乳室への通路

なお新聞・雑誌の提供は行われていません。

「ラウンジKANSAI」を使ってみた感想

私が関西国際空港で使ったことのある保安検査場後のラウンジは「ANA LOUNGE」だけでしたが、以前の「ANA LOUNGE」は窓のない暗い雰囲気だったので、窓が大きい「ラウンジKANSAI」は開放感があって居心地がよかったです。

リニューアル前の関西国際空港国内線「ANA LOUNGE」
リニューアル前の関西国際空港国内線「ANA LOUNGE」
「ラウンジKANSAI」からのぞめる駐機場
「ラウンジKANSAI」からのぞめる駐機場

座席数も利用者数に比べて多く設置されている(約120席)印象で、平日のお昼間1時間くらいの利用状況を見ているとこれでも多いくらいの印象でした。

一方で、無料のおつまみや新聞・雑誌の提供がなくなってしまったこと、座席に座っている状態で搭乗案内の画面が確認できないこと、座席数に対してトイレの個数が少ないことがラウンジ内での残念なポイント。

また新しくなった国内線保安検査場からは動く歩道を2つ乗り継ぐ必要があり、ラウンジにつくまでがかなり長くなってしまったので、時間に余裕をもって利用しましょう。